燃える男の道


カテゴリ:MTG小説( 9 )



mtg小説その8「ショック」第八話

これにて、第一章を終わります。

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by moeru_otoko | 2013-04-16 02:30 | MTG小説


mtg小説その7「ショック」第七話

出てきたカードの解説とかいまさら要らないかもしれないけど最後に付けました。
この結末読めないだろ(ドヤァ)したけどわりと普通のコンボです。

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by moeru_otoko | 2013-04-02 23:52 | MTG小説


mtg小説その6「ショック」第六話

段落つけてみた。
第一ゲームは、撒き餌を撒くターン。主人公は、俺の大好きな戦略で敵を破る準備をします。

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by moeru_otoko | 2013-03-19 22:43 | MTG小説


mtg小説その5「ショック」第五話

すまねぇ。主人公が戦うのは次回からなんじゃ。展開遅すぎぃ!!

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by moeru_otoko | 2013-03-12 00:47 | MTG小説


mtg小説その4「ショック」第四話

戦場への第一歩を踏み出しました。

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by moeru_otoko | 2013-03-06 00:01 | MTG小説


mtg小説その3「ショック」第三話

まだ戦場へはたどり着かない…遅くてすまぬ

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by moeru_otoko | 2013-02-26 23:27 | MTG小説


燃える男のMTG小説その2「ショック」第二話

主人公の風貌は、頭の中に浮かぶ怒りやすいmtgプレイヤーに置換してみてください。

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by moeru_otoko | 2013-02-23 12:12 | MTG小説


燃える男のMTG小説その1「ショック」第一話

なんとなく仕事も落ち着いてきたし、なにかを書きたい気分にもなったので書こうと思います。
大体これくらいの分量書いて、筆が乗ってきたら増やしていこうとおもっております。

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by moeru_otoko | 2013-02-22 00:41 | MTG小説


mtg小説その8の続き

「こいつは、何も命じない。ただ、相手が勝手に従っちまう。神だろうがな。」
 神を超えるカード。それは、赤のびっくりファッティの類だ。色の付いた呪文を弾く神に通じるのは能力。
 そして、こいつの能力は、神すらも配下に加える。赤の哲学、熱狂を体現する、《征服するマンティコア/Conquering Manticore》の能力だ。
 神を下し、戦場に君臨する巨獣が見つめるのは、神の背信を一身に受ける不幸な男だ。

 俺は状況をコンバットまで推し進め、そして、神をレッドゾーンへと送り出した。哀れな男のパーマネントを六つ毟り、そして丁度十五点のライフを削り取り、ゲームが終了した。
 
 「あ、あ、あぁぁぁ、これがだめなんじゃ、僕、ぼくはぁぁあ!」

 表情筋の痙攣が今では全身に拡大され、椅子から転げ落ちそうに身じろぎする男が生産された。ゲームの引力の向きを理解し、そして自分に残された命のあまりの軽さに気が触れてしまったようだ。

 「さて、後一押しってとこだねぇ。」

 今までは背景の一部だったきじん館が、急に実体化したように俺に近づき、耳打ちした。
 後一押しで、ロンダーは破滅する。そして、俺がここでのデビュー戦にして、初の間接的殺人に手を染める。きじん館の思うが侭、だろうな。それだと。
 しかし、勝負を始めるときに定めた終了条件は、俺が止めたくなった時、である。

 「黙れ、ロンダー!」

 一喝する俺。一際大きな身震いをして、ロンダーがぴたりと静止する。
 俺は、ロンダーを睨みつけ、続ける。

 「戦ってみてわかったことがある。お前、本当はこのゲームが大好きなんだな。やったことは許されないが、それだけは伝わってきた。下種の走狗め、殺してやる!とそう思ってはいた。」

 一旦言葉を切って、ロンダーの視線を受ける。ロンダーは、びくびくと、化け物でも見るかのような眼を俺に向けている。
 ちゃんと伝わってるのか?と不安に思うが、更に言葉を紡ぐ。

 「だから、一回だけチャンスをやる。初心者狩りを改め、自分が如何なるプレイヤーであるか、その残されたポイントで俺に示してみろ。下種の養分になれないように制約は俺がつける。」

 眼に見えて、ロンダーの表情が明るくなる。が、やはり俺の眼を見るなり、その意気も萎んだような表情を見せる。
 そして怯えながら、

 「ど、どうすりゃいいのさ…。」

 と言葉を漏らした。
 俺がロンダーに提示した条件はこんなところだ。
 一つ、高ランクのプレイヤーに勝負を吹っかけない。
 一つ、露骨な初心者狩りをしない。
 一つ、これらを破った場合、俺はもうお前を許すことはない。
 実にシンプルだ。露骨な、と付け加えたのは、十ポイントからまともな勝負で盛り返すのは無理だという単純な理由だ。高ランクに勝負を吹っかけないの中には、ポイントを献上していた相手を含み、それらと戦わないように、特に対戦数の多かった相手との対戦を禁じるということも制約に含ませた。
 これは、黒服が(というか、ここのルールに抵触する可能性があるので運営自体との関係だろうが)難色を示したが、その場合には俺が話を付ける、要するにポイントがただ移動するだけの勝負よりも面白い勝負を俺が見せる、という条件を提示し、なんとか了承を得た。この話が通る程度には、この勝負が見物だったということでもあるだろう。
 そして、最後の制約を遵守するための証文を書かせた。俺がロンダーと対戦したい場合、いつ如何なる状況においても、俺の提示する条件で対戦すること、を明示した証文である。これにより、ロンダーは俺との対戦から逃れることはできなくなった。ここでテーブルを挟んで行う約束は、口約束だろうが、拘束力を持つ。形に残れば尚更だろう。
 一命を取り留めたロンダーは、俺に礼を言い、心を入れ替える旨を伝えると、足早に離席した。何をそんなに怯えているんだ?まさか、下種の親玉が見張ってでもいるんだろうか?

 「おいおい、どういうことだい?僕は、目障りな豚を始末して欲しいって頼んだはずなんだけど。」

 一人不満げなのはきじん館である。俺の背後からぶちぶちの恨み言を垂れ流していやがる。

 「『目障りな』豚は消えたさ。プレイしてみての印象だが、流動しない一つの環境でのシールドに精通するようなマニアックなやつで、かつ強いやつなんてのは、マジック馬鹿以外に考えられない。」

 そう言って振り向きつつ、俺は続けた。

 「マジック馬鹿を変質させたのは、その背後にいる下種共だろうと俺は思うぜ。そいつらを始末するのなら、今度は慈悲も機会も与えはしない。」

 俺の言葉を受けて、眼を瞑り、渋々頷くきじん館。

 「まぁ、上手い条件も付けたし、しばらく様子を見てロンダーが変わる様子を見せなければ、君に手を下してもらうとするよ。」

 その時のロンダーに勝てるように、腕磨きなよ、といいながら眼を開け、そして絶句した。

 「君、どうしたんだい?その眼…」

 ん?眼?確かにいやに疲れちゃいるが…。するときじん館は、ダブついた服の袖から華美な手鏡を取り出し、俺に向けてきた。
 俺も絶句した。
 白目がまったくなくなっている。いや、なくなっているというか、本来白くあるべき部分が、真っ赤に染まっているのだ。
 俺の眼がロンダーの癖を盗む度に感じていた強烈な疲労と熱は、こういう形で身体に現れていたってことか!そして俺を見て過剰に怯えていたロンダーも、俺の凶相ゆえだったのか。

 「この風体は、君にも早速通り名が付きそうだねぇ。」

 くつくつと身体を震わせてきじん館は言う。

 「差し詰め、赤眼、レッドアイってところかな?赤らしくチャックってのもいいかもね。」

 「止めろよ、デビュー戦で付く二つ名ってのはフロックぽくてゲンがわりぃ…。」

 悲しいことに、これ以降俺は、赤眼のバンと呼ばれるようになった。
 この呼び名を含めた一連の物語が、俺の裏マジックとの出会いの一部始終である。
 ここからは余談であるが、ロンダーが、新たな通り名を得るまでの話を少しして、この話を締めくくろう。

 *

 俺はその後、数日置きにコンビニの跡地に行っては、裏マジックをプレイした。通り名のある奴無い奴の別なく、俺の嗅覚が反応した相手と、命のやり取りとまではいかないまでも、熱く、烈しく、そして何より楽しい『マジック』を楽しんだ。
 そして二ヶ月の時が流れ、すっかり赤眼の名が知れ渡った頃に、テーブルの一角がえらく賑わっているのを眼にした。そして、その中心にいるのは、紛れもなくロンダーその人である。
 俺は、ロンダーの周囲にいる奴の顔が、あまり見慣れないものばかりであることに気がつき、まさかまた初心者狩りに手を出したのか、と唖然としてしまった。
 その考えの真偽を確かめるべく、テーブルの人だかりに歩み寄った。
 人の中心で、ロンダーと、やはり見知らぬ顔のプレイヤーが対峙している。ロンダーは既に勝勢を掴み、ファッティで戦場を蹂躙している最中であった。
 こいつやっぱり!と思ったのも束の間、ロンダーの表情からは、以前の嫌らしさ、傲慢さがすっぱり抜け落ちていることに気がついた。
 相変わらずよく喋ってはいるが、その内容は、マジックの、取り分け限定での自論を分かりやすく解説し、相手のカードプールとデッキを見た上で、親切にもアドバイスを加えている。俺からしても(俺の限定理論と方向性は違うものの)分かりやすく、限定戦での有用な情報が散りばめられた有意義なお喋りである。
 人垣を外から覗き込んでいる俺に、ロンダーが気づいたようで、ひゃあぁ、と頓狂な声を上げた。顔つきは笑顔に近い。感情表現が大きすぎてその内実が読めないやつってのも珍しい。人垣がぐるりと俺の方を向き、そしてロンダーを庇うように俺の前に立ち塞がった。
 
 「あ、あんたがロンダさんと戦った、赤眼のバンさんですね!」

 「ロンダさんは初心者狩りなんてしてません!」

 「こうして初心者を集めて、狩られないように、最低限の力を付けてくれてるんです!」

 「そりゃ、少しはポイントも取られますけど…」

 「毟り取られるより身になる対戦経験を積ませてもらってるんです!」

 どいつもこいつも、俺とロンダーの間にあるあれやこれやを知ってるってわけか。しかも、どいつも必死にロンダーを守ろうとしている。
 そしてその人垣を掻き分けてロンダーが姿を現した。

 「ご、ご無沙汰してます、バンさん!」

 やはり、表情がすっかり変わっている。恐らく内面も。

 「変わったな、いや、戻ったのかな?」

 この顔が明確な証拠である。目障りな豚はもういないということの。そして目の前にいるのは、一人のマジック馬鹿だということの。

 「け、結局初心者との対戦ばかり続けてます、恥ずかしながら。でも、ポイントもある程度増えてきて、今ゆっくり同ランクのプレイヤーとの対戦も再開しているところなんです…」

 初心者を中心に対戦しているという事実から来る気後れからか、語尾が少々掠れている。しかし、初心者から毟るのではなく、ある意味では与えているというのは、この人の集まりを見るに明らかだろう。
 俺とロンダーが対峙するのを不安げに見る眼差しからも、如何にロンダーがこいつらに慕われているかが伺えるというものだ。マジックは情報のゲームである側面が大きい。無論、発想のゲームでもあるが。実体験に基づく確かな理論を与えてくれる人物は稀有だろう。
 ましてや、勝敗が命のやり取りになるこの場では、情報はまさに命綱であり、囲い込むのが普通である。それを分け与えるロンダー。この行動が、俺には全てが正しいことだとは思えない。こいつら同士も殺しあう環境であり、こいつらがロンダーを殺すかもしれないからだ。
 しかし、ロンダーの行動は、尊いことであるというのもまた、確かなことであると感じられた。

 「しかしよ、お前なんでロンダって呼ばれてるんだ?ロンダーだろ?」

 そう聞いても、ロンダーは照れくさそうに鼻の頭を掻くばかりである。
 人垣のうちの一人が、たまらず説明を始めた。

 「俺が初めてロンダさんと対戦した後、カードを広げて、自分の限定理論を語り始めたんですよ。」

 「俺も俺も!」

 「んで、その理論の正しさっていうか、強さは対戦で証明されてるんで、すんなり入ってきて。」

 「それじゃあって自分達もカードプールとデッキを見せて解説してもらってるうちに。」

 「ギャラリーも巻き込んで、こんな感じになってるってわけなんですけど。」

 口々に言う言葉のあまりの連携の良さに舌を巻く俺。最初の一人が、ついに結論を口にした。

 「いつでも誰にでも自論を打っちゃうんで、論を打つから、ロンダさんなんです。」

 なるほどな、ロンダーなんかよりゃ、よっぽどいい通り名だ。
 まぁ、これならとりあえず俺が引導を渡すことはなさそうだ、と言い置いて、俺はテーブルを後にした。
 ロンダーがいい笑顔で手を振っている。このうちの何人かを、俺が飛ばすかもしれない。或いは逆も。
 集団でプレイするということのよさ、悪さが、俺の胸にジクジクと面映さと苦さを与えていた。
 
 *

 ピンと来る対戦相手にめぐり合えず、シングルを眺めていた俺に、いつからそこにいたのか、曲がり角からきじん館が顔を覗かせ、声を掛けてきた。

 「ロンダーの件は一応、君の思惑通りになったかな。僕にはあれはあれで目障りなんだけど。」

 などと言いながら、手招きしている。大きな声では言いにくい話でもあるのか?
 俺が近づくと、そっと耳打ちしてきた。気色悪い。

 「ロンダーが狩れなくなった原因である君を、あるプレイヤーが狙っている。気をつけるといい。」

 俺は気にせず大声で返す。

 「はっ、下種の親玉か。願ったり叶ったりだぜ!」

 しっ、と口の前で人差し指を立てるきじん館。

 「“ハイエナ”の中野姉妹を甘く見ないほうがいい。彼女らの嗅覚は君を遥かに凌ぐ…。」

 久々にマジな空気を纏うきじん館。その態度に、知らず喉がなる。緊張と、として興奮の音だ。

 「お前が言うなら相当だな、そりゃ楽しみだぜ!」

 やれやれと頭を振るきじん館。

 「大抵、彼女らは二人で行動している。タッグマッチを申し込まれることになるが、適当な奴を選んでチームにしないほうがいいよ。知り合いじゃなけりゃ、十中八九、彼女らの息がかかったやつだと思っていい。」

 そこまでやるから、強いのさ、と加えて、嬉しそうに自分を指差して続ける。

 「その点、僕なら超安心!実力も測れて一石二鳥じゃないかなぁ?」

 「自分で言うやつが一番怪しいよな。」

 とやはり軽口を叩いてしまう俺。だが、用心するに越したことはない。正直、こいつくらいしかここで頻繁に話をする相手もいないのは事実であり、きじん館その際の助けになるだろう。
 そもそもなんで俺が勝負を断らないかって?
 そりゃ、俺が馬鹿だからだ。

 第一章終わり。

 続く。
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by moeru_otoko | 2001-04-16 02:30 | MTG小説

    

燃える男の暑苦しい日常
by moeru_otoko
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